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名前 [別名]
性状用途毒性
オクタメチルピロホスホルアミド [シュラーダン,OMPA]
無色無臭のいくらか粘性のある液体でわずかに刺激性のある辛味を有する。 水及び有機溶媒に溶けるが、パラフィン系溶媒には溶けない。水、アルカリには安定であるが、 酸によって分解を受けてジメチルアミンと燐酸になる。 かんきつ類、りんご、なし、またはホップの害虫の駆除に用いる 生体内で分解し、組織および血液中のコリンエステラーゼと結合してその作用を抑制する。 すなわち、中枢および副交感神経刺激症状を呈し、特に、眼球突出、血性の流涙、流涎があり、 肝細胞および腎細胞尿管の実質変性がみられる。
四エチル鉛 [エチル液]
純品は、無色の揮発性液体であるが、特殊な臭気があり、比較的不安定で、 日光によって徐々に分解、白濁する。引火性であり、金属に対して腐食性もある。 ガソリンのアンチノック剤 毒作用は非常に強い。蒸発して蒸気となり、これを吸入すれば鼻、口などから体内に入り、 また液が皮膚に触れても皮膚から浸透して体内に入り込むから、取扱の際、細心の注意を要する。 容器は特別製のドラム缶を用い、火気のないところを選定し、床面はコンクリート、または分厚な枕木の上に保管する。
四メチル鉛 [テトラメチル鉛]
常温において無色可燃性、ハッカ実臭をもつ液体。ガソリンに全溶、 水にわずかに溶け、日光によって分解する。 ガソリンのオクタン価の向上 毒作用は非常に強い。蒸発して蒸気となり、これを吸入すれば鼻、口などから体内に入り、 また液が皮膚に触れても皮膚から浸透して体内に入り込むから、取扱の際、細心の注意を要する。 容器は特別製のドラム缶を用い、火気のないところを選定し、床面はコンクリート、または分厚な枕木の上に保管する。
四アルキル鉛
t4:四エチル鉛
Et3Me:トリエチルメチル鉛…(1)
Et2Me:ジエチルジメチル鉛…(2)
EtMe3:エチルトリメチル鉛…(3)
Me4:四メチル鉛
ガソリンのオクタン価の向上に用いる。(1)ロードオクタンの向上(2)低速ノッキングの解消 (3)マイレージの伸長(4)経済性の増大などの効果がある 毒作用は非常に強い。蒸発して蒸気となり、これを吸入すれば鼻、口などから体内に入り、 また液が皮膚に触れても皮膚から浸透して体内に入り込むから、取扱の際、細心の注意を要する。 容器は特別製のドラム缶を用い、火気のないところを選定し、床面はコンクリート、または分厚な枕木の上に保管する。
ジエチルパラニトロフェニルチオホスフェイト [パラチオン]
微帯黄色またはほとんど無色の結晶。水にほとんど不溶。アルコール、酸、クロロホルム、四塩化炭素、 エーテル、ベンゼン、油脂に容易。アルカリで加水分解するが、TEPPほど速やかでなく、 したがって、遅効性の殺虫剤として使用する。 農作物の駆除。乳剤は1,000〜3,000倍に薄めて噴霧(現在は使用禁止) 組織で化学変化を受け、分子中のSがOに置換されてパラオクソンとなり毒力が増加する。 パラチオンは血液中のコリンエステラーゼの作用を抑制するから、アセチルコリンが増加し、 これがコリン作動性神経を過剰に刺激して、発熱、白血球増加、血圧上昇などの、中毒症状をおこす。
ジメチルエチルメルカプトエチルチオホスフェイト [メチルジメトン]
A型は、黄褐色油状の液で、ニラのような不快臭をもつ。
B型は、黄色流動性の油で、不快臭をもつ。
浸透性殺虫剤(ダニ、アブラムシ等の駆除用) 浸透性の有機燐製剤の一種であり、中毒症状はパラチオン等と同様で、本剤は特に 皮膚からの吸収作用が強く、衣服に付着しただけで強い中毒症状を引き起こす。
ジメチル-(ジエチルアミド-1-クロルクロトニル)-ホスフェイト [ホスファミドン]
無色、無臭の液体。水および有機溶媒に溶けやすい。中性または酸性で安定。アルカリ溶液中で加水分解。 毒性が強いから、現在製造許可された市販品はない 有機燐製剤の一種であり、中毒症状はパラチオン等と同様の毒性を有し、その強さも パラチオン同様に強いので注意する。
ジメチルパラニトロフェニルチオホスフェイト [メチルパラチオン]
粉剤は灰白色で糠の腐ったような激しい気臭がある。 農作物の害虫防除、パラチオンに準じて散布(現在は使用禁止) 温血動物に対する毒性はかなり強く、マウスに対する中央致死量は、経口投与で21mg/kg。 中毒症状は頭痛、はきけ、麻痺、痙攣など。
テトラエチルピロホスフェイト [TEPP]
純品は無色の液体。一般に販売されているものは、暗褐色ないし黄褐色粘調性、 湿体の液体で、わずかに芳香臭がある。 野菜、果樹などの害虫の駆除には2,500〜3,300倍に希釈して散布(現在は使用禁止) 温血動物に対する毒性は強く、原液はもとより散布液を皮膚や眼につけたり、 長くその霧を浴びることは危険。中毒症状はコリンエステラーゼの障害に伴う症状を呈する。
モノフルオール酢酸
重い白色の粉末で、吸湿性があり、からい味と酢酸の臭いとを有する。冷水にはきわめて溶けるが、 有機溶媒には溶けない。水、エタノールに可溶。 野鼠の駆除 哺乳動物並びに人間に甚だしい毒作用を呈するが、皮膚から吸収されることはない。 おもな中毒症状は、激しい嘔吐が繰り返され、胃の疼痛を訴え、しだいに意識が混濁し、てんかん性痙攣、脈拍の遅れ、チアノーゼ、 血圧降下をきたす。死因は心臓障害による。
モノフルオール酢酸アミド
白色の針状結晶。無味、無臭。水、アルコールに可溶。エーテルに溶けやすい。 かんきつ類の害虫防除 モノフルオール酢酸塩と同様に、動作緩慢、歩行不能、痙攣等をともなう。
燐化アルミニウムとカルバミン酸アンモニウムとの錠剤 [ホストキシン(製剤)]
大気中の湿気に触れると、徐々に分解して有毒な燐化水素ガスを発生し、 分解促進剤としてのカルバミン酸アンモニウムからは炭酸ガスとアンモニアガスが生ずるとともに、燐のカーバイド様の臭気にかわる。 分解したあとは水酸化アルミニウムの痕跡をのこす。 車庫内、コンテナ内、船倉内の鼠、昆虫等の駆除 本製剤は分解すると猛毒の燐火ガスを発生するため、燐火水素の中毒症状を呈する。はじめ不快な吐き気をもよおし、 疲労をおぼえ、顔面蒼白となる。次いで焦燥と不安を生じ、胸部に圧迫感をおぼえ、急な悪寒、胃痛、下痢をともなう。